MCI(軽度認知障害)スクリ―ニング検査
MCIとは軽度認知障害といい、健常と認知症の中間の状態で認知症予備軍と言われています。
日常生活には支障はありませんが、物忘れ等が正常よりやや重い状態でそのまま過ごすと
約5年でその半数近くの方が認知症に進行すると言われています。一方、最近の研究ではMCIの
段階で適切な対処を行えば認知症の発症を防ぐことや遅らせることができるとされています。
認知症の原因のうち、最も多いアルツハーマー型認知症は発症の約20年前から脳に
アミロイドβという物質が徐々にたまって、少しずつ認知機能が低下していきます。
老化や高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の乱れによって、血管が老化し、血管の弾力性が失われることなどが原因で、アミロイドβを排除する能力が低下し脳内に蓄積すると言われています。その結果認知機能が低下し、アルツハイマー型認知症につながると考えられています。
「MCIスクリ―ニング検査」ではアミロイドβを排除する機能をもつ血液中のたんぱく質(ApoA1、C3、TTR)の血中濃度を測定し、アミロイドβの蓄積のしやすさ=MCIになる危険性を判定しています。現在MCIの状態かどうかを判定するものではありません。
MCIスクリーニング検査は血液検査です。血液を5ml程採取します。
検査結果が出るまで2-3週間かかります。
検査結果はリスクに応じてAからDの4段階で判定されます。(結果報告書のサンプル)
高リスクと評価されれば、次の診察や検査に進みます。
検査は健康保険適応外です。自費で25500円です。
結果により、生活習慣の見直し・改善をし認知症の予防に取り組みましょう。
認知症の進行具合は、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の影響を受けます。
生活習慣病のコントロールが認知症の発症や進行の抑制のために必要です。